沖縄県の自生植物の最近のブログ記事

山での撮影のときは季節の花や実など目的をもって入ることが多い。しかし、林床の小さな野草や腐生ランは見つけるのに苦労する。このムカゴサイシンもそのひとつで、夏から秋にかけ小さな葉をつけるが、冬から開花前の春頃は地上に現れない。そのうえ、花茎があがって咲いても小さく、かつ派手な色ではないので地面に這いつくばらないと見つからない。3年目の花探しで今回どうにか撮ることができた。
ラン科の仲間で、学名はNervilia nipponica Makino。沖縄県内では沖縄島北部、石垣島に分布し、絶滅危惧種に指定されている。和名の「ムカゴ」は地中の球状の球茎に由来する。(沖縄県沖縄島)
<沖縄の野生植物 vol.130>
こんにちはakahigeです。
個大群の自生地情報を聞いて、開花の時期をねらい北部照葉樹林の奥地へ入ったが、なかなか新鮮な花の時期に合わずに5回ほど通った。雨上がりでうっすらと霧がかかっているなかシャッターを切った。花茎の上部には白い苞葉が、中ほどには開いている黄色い花が数輪あった。これらの株は何年くらい生きているのだろうか。
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■ 和 名:レンギョウエビネ(連翹海老根)
■ 学 名:Calanthe lyroglossa Rchb.f.
■ 科 名:ラン科(同属で琉球列島の自生種はオナガエビネ、ツルランなど)
■ 分 布:琉球列島では、奄美大島、徳之島、沖縄島北部、石垣島、西表島。その他の分布は、屋久島、種子島、台湾、中国南部、フィリピン、タイ。
■ 生育環境:山地の自然林の林床に生え、特に苔むした倒木上を好む。
■ 特 徴:常緑の多年草で地生するタイプのラン。根茎は匍匐し、先は長卵形の偽球茎となり、3〜6葉を束生する。葉は線状長楕円形で、上面は光沢がなく、黄緑色、長さ30〜40cm。花茎は長さ30〜40cmで多数の黄色い花をつける。
■ トピック:
○ 学名の意味は、属名Calantheは「cal(美しい)+anthe(花)」よりこの属の美しい花にちなみ、種小名lyroglossaは不明。
○ 和名の由来は、花色や姿がモクセイ科のレンギョウに似ること(レンギョウ)、偽球茎が連なったようすをエビに見立てたこと(エビネ)にちなむ。
○ もともと個体数が少ないうえ、採集や森林伐採より減少している。
■ REDデータカテゴリ:絶滅危惧II類(沖縄県)、絶滅危惧II類(環境省)
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レンギョウエビネの花
レンギョウエビネの個体群のようす
<沖縄の野生植物 vol.129>
こんにちはakahigeです。
以前に渓流沿いで本種が自生している情報を聞き、ムカデに似た葉が気になっていた。いかにも熱帯地域のシダ植物という私の勝手なイメージが強かったからであろう。実際に目にしてみると想像した以上に葉が大きく驚いた。葉についている青白っぽいものは、おそらく熱帯・亜熱帯に多いとされる葉上地衣類 だと思われる。

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■ 和 名:シマムカデシダ(島百足羊歯)
■ 学 名:Prosaptia kanashiroi (Hayata) Nakai ex Yamamoto
■ 科 名:ヒメウラボシ科(同属で琉球列島の自生種はない)
■ 分 布:琉球列島では石垣島、西表島
■ 生育環境:林内の岩上に着生する。
■ 特 徴:常緑の小形の多年草で根茎は短く這う。葉は単葉で束生し、羽状に切れこみ、長さ10〜30cmで、両面に茶褐色の毛がある。胞子嚢群は葉の裂片の先端の縁につき、包膜はポケット状の形をしている。
■ トピック:
○ 学名の意味は、属名Prosaptiaは不明、種小名kanashiroiはおそらく「植物学者の金城氏」にちなむと思われる。
○ 和名の由来は、島嶼に産する(シマ)、葉がムカデの様な形をした(ムカデ)シダにちなむ。
○ 自生地が限られているうえ、採集や森林伐採より減少している。
○ 西表島での現状は不明。
○ 八重山諸島の固有種。
■ REDデータカテゴリ:絶滅危惧II類(沖縄県)、—(環境省)
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シマムカデシダの胞子嚢(ほうしのう)/葉の裂片の先端につく
<沖縄の野生植物 vol.128>
ヤドリギの仲間は、その奇怪な花姿や別の樹木に寄生する木姿が、ほかの植物とは異質である。半寄生植物の一種で、生きるための栄養分の吸収の仕方が変わっている。厳密には「寄生根」という特殊な根で宿主と結合し養分を吸収する仕組みであるが、自ら葉緑素をもっているので光合成もできる。果実の内部は粘りがあり種子はそれに包まれているため、冬季に果実を食べる鳥の腸を通り抜けやすく、長く粘液質の糸を引いて樹上に落ちるようだ。その粘液によって樹皮上に張りつくと、発芽して樹皮に寄生根を下ろし寄生がはじまる。

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■ 和 名:ニンドウバノヤドリギ(忍冬葉宿木)
■ 学 名:Scurrula longicerifolius (Hayata) Danser
■ 科 名:ヤドリギ科
■ 分 布:琉球列島では石垣島、西表島。その他の分布は台湾。
■ 生育環境:低地から山地の樹上に寄生する
■ 特 徴:樹上に寄生する常緑低木。オオバヤドリギに類似するが、それより花被は短く長さ2〜2.5cm程度。葉は対生、鈍頭、円脚、革質で厚く下面は灰褐色〜赤褐色。開花期は12月〜2月頃。
■ トピック:
○ 学名の由来は、属名Scurrulaは「寄生する」、種小名longicerifolius は「長い蝋燭のような花」にちなむ。
○ 和名の由来は、常緑性で冬を通して葉を落とさないこと(ニンドウバ)、宿主である樹木に寄生する(宿り木:ヤドリギ)にちなむ。
○ 近縁のオオバヤドリギ(Scurrula yadoriki(Sieb. ex Maxim.)Danser)とは葉の裏面の色や毛のつきかたと花被がより短い点で区別する。
■ REDデータ
カテゴリ:絶滅危惧II類(沖縄県)、準絶滅危惧(環境省)
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タブノキに寄生し四方八方に枝を伸ばすニンドウバノヤドリギ
<沖縄県の自生植物 Vol.127>
新年明けましておめでとうございます、akahigeです。
ウラジロが生育する関東以西では、葉を正月飾りの鏡餅に敷いたり、しめ飾りなどに用いられる。その由来については、「裏が白い=共に白髪が生えるまで長生き」、「後ろ暗いことがないように」など縁起がよいという諸説があるが、はっきりとした理由については不明である。本州では羽片の長さはせいぜい1m足らずであるが、沖縄の高温多湿な地域では両側の羽片を合わせれば、3mを越えるほど大きくなる。さらに日本ではせいぜい2m程度の高さにしかならないが、熱帯では何段にも葉を広げながら伸び樹木にもたれながら伸び上がり10mにも達することがある。
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■ 和 名:ウラジロ(裏白)
■ 学 名:Gleichenia japonica Sprengel
■ 科 名:ウラジロ科
■ 分 布:琉球列島では奄美大島、徳之島、沖永良部島、沖縄群島、宮古島、八重山群島、魚釣島。その他の分布は南日本、台湾、ほか熱帯・亜熱帯アジア。
■ 生育環境:山地の陽当たりの良い斜面
■ 特 徴:大型の多年草シダで草丈2〜3mに達する。根茎は太い針金状で地中を横走し、光沢のある金色の細い鱗片を密布する。茎の先端に左右に分かれる葉身をつける。
■ トピック:
○ 学名の由来は、属名Gleicheniaは「ドイツの植物学者Gleichen Russwurm」、種小名japonicaは「日本の」より日本に産することにちなむ。
○ 和名の由来は、葉の裏面(ウラ)が白色(ジロ)を帯びていることにちなむ。
○ 正月の飾りに使われる。県外ではマツタケなどの山の幸を運ぶ時に敷物として使われる。
■ REDデータ
カテゴリ:—(沖縄県)、—(環境省)
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茎の先で二又に分かれるウラジロの羽片(うへん)
<沖縄県の野生植物 Vol.126>

