那覇市内の貴重な緑地帯のひとつである末吉森には、末吉公園が整備されています。園内には琉球国王が参詣した末吉宮や、組踊「執心鐘入」の舞台となった遍照寺跡(旧万寿寺)をはじめ、古い石畳道や亀甲墓など、今なお数多くの文化財がみられます。
那覇市の民俗無形文化財に指定されている末吉町の獅子舞は、約250年の歴史を持ち、平良の獅子と末吉のガン(棺桶を担いで運ぶ、琉球伝統の葬具)を交換したのが始まりだと言われています。
毎年旧暦の八月十五夜には町に入ってくる邪気を追い祓う舞、「御美御拝(ウヌフェー)」が野呂殿内にて奉納されます。末吉公民館には「神獅子」と呼ばれ、末吉町から外へは出ない門外不出の獅子が鎮座します。