現代(げんだい)建築(けんちく)につながる民家の知恵(ちえ)

  1. 現代(げんだい)建築(けんちく)につながる民家の知恵(ちえ)
戦後の復興(ふっこう)の中、茅葺(かやぶき)規格(きかく)住宅(じゅうたく)やトタン()住宅(じゅうたく)が多く建てられましたが、1949年7月に琉球(りゅうきゅう)列島を(おそ)ったグロリア台風により、島内は大きな被害(ひがい)を受けました。この台風により米軍政府(せいふ)は沖縄の建物をより強固なコンクリート(ぞう)の建物へとする整備(せいび)を進め、それが一般(いっぱん)住宅(じゅうたく)へも広まっていきました。

強固で台風にも強く、高断熱(こうだんねつ)高気密(こうきみつ)のコンクリート住宅(じゅうたく)
省エネの観点から昔の民家の()らしが見直されてきています。
亜熱帯(あねったい)の風土に根差した()らしと、それをささえた住まい

遮熱(しゃねつ)対策(たいさく)
・屋根(がわら)と下地の葺土(ふきど)や竹によって直射熱(ちょくしゃねつ)(おさ)える。
雨端(あまはじ)縁側(えんがわ)によって夏の日差しが居室(きょしつ)まで(とど)かない。
・内外ともに板壁(いたかべ)のため屋内に熱が伝わりにくい。
外壁(がいへき)に空気(そう)があり熱が伝わりにくい。

防風(ぼうふう)の工夫
・台風に対する防風(ぼうふう)屋敷(やしき)かこい(ふくぎ等の防風林(ぼうふうりん))、ヒンプン
・強風のあおりを受けないように(のき)の出を短くする。

利風の工夫
・夏の暑さ対策(たいさく):南側を開け放し、雨端(あまはじ)縁側(えんがわ)を通して南風を通す。
大棟(おおむね)近くの空気(あな)【イーチミー、クウキミー】
・通気が良いため結露(けつろ)が出にくい