2025.07.01 復元・復興関連
見に行こう首里城 ~ 正殿復元の「今」を知る~
見せる復興の「今」~正殿完成への道~
2026年秋の正殿完成に向け、着実に復元が進む首里城。2025年7月に外観が完成した正殿は、10月の素屋根解体を経て、その艶やかな姿が再び首里の空に映えています。
首里城復興の「今」は、完成後には見ることのできない特別な景色です。復元の歩みが刻まれる一瞬一瞬が、未来へ続く物語の一部。甦りゆく歴史の現場を、どうぞ現地でご体感ください。

【最新の一枚】2025年10月には素屋根が取り払われ、7月に外観が完成した正殿が、沖縄の空の下に堂々たる姿を現しました。

2025年8月29日 仮囲いに実物大の獅子が出現!
首里城を火災などの禍から守護する役割の獅子、迫力あります!横幅約1.5m・高さ約0.9m

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2025年6月、正殿復元工事を守ってきた素屋根の一般公開が終了。“見せる復興”は次のステージへ。今だけの首里城復興の歩みを、ぜひご覧ください。

2025年8月23日 正殿を覆う素屋根の解体が進んでいます。

2025年9月18日 解体工事中の素屋根の鉄骨や網が一部外され、初々しい赤瓦と巨大な龍頭棟飾が青空のもとにその姿を現しました!後之御庭(くしのうなー)の人気フォトスポット鬼瓦は、実は屋根の上に4体配されている鬼瓦と同じ物です。皆さん、気付いてますか、これがあれです☝☝

2025年10月3日 正殿を覆っていた鉄骨とネットが取り払われ、正殿の後ろ姿が見えてます!鬼瓦のこれが、屋根の上のあれです☝☝

2025年10月29日 2026年秋完成に向けて進む正殿復元工事は、7月には外観が完成し優雅なその姿を現しています。引き続き内装工事が進められています。

2025年10月28日 2階御差床(うさすか)※玉座の意味※上部に使われる梁「天井額木」に漆で色彩を施しています。

2025年10月28日 2階御差床(うさすか)の梁「天井額木(てんじょうがくぎ)」に職人さんが漆で色彩を施しています。
素屋根見学デッキから見守り続けた~正殿完成への道のり~
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2023年8月、建築中の正殿を雨風から守る素屋根に併設した見学エリアが完成。ガラス越しに復元の様子を間近で見られる“見せる復興”が大きな反響を呼び、多くの来場者で賑わいました。
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所蔵 国営沖縄記念公園事務所
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2023年8月から2025年6月まで、見学エリアから進行中の正殿復元工事の職人技を間近にご覧いただけました。
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正殿屋根の復元を間近で見られる素屋根見学エリアは、連日多くの首里城ファンで賑わいました。
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正殿屋根を飾る「龍頭棟飾(りゅうとうむなかざり)」の迫力ある大きさに驚き!長さ3m、高さ2m、重さ2tにも及び、約200個の焼き物で構成されています。
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正殿復元の「今」~完成前の今がおもしろい!~
首里城正殿の復元工事は2026年秋の完成を目指し、内部塗装や廊下、防火設備の整備が進行中。2025年7月から素屋根撤去を開始し、10月末には約6年ぶりに正殿が姿を現す予定です。有料区域内の「首里城復興展示室」や「世誇殿」では、写真・映像・展示物で復元の歩みをご紹介しています。
「見せる復興」では、城づくりを支える職人の技や、長年にわたる研究の成果をもとに、平成期と令和期の復元の違いを学ぶことができます。首里城の復興は再建のみならず、「見る」「知る」体験を通じて探求できる特別な場として、いまの姿を公開しています。
正殿が完成する前のいまだからこそご覧いただける、首里城復興の歩みがあります。ぜひ首里城公園で、その「今」をご体感ください。

2025年7月25日、後之御庭(くしぬうなー)に阿吽(あうん)一対の鬼瓦を設置。正殿屋根の4体と同時に制作されたものです。
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鬼瓦 阿形(あぎょう)

鬼瓦 吽形(うんぎょう)
正殿屋根の鬼瓦を間近で見られるのも、“見せる復興”ならではの魅力。人気のフォトスポットとしても賑わっています。
↓↓↓正殿屋根に配された鬼瓦の様子 2025年5月
首里城正殿の屋根には、正面と背面に阿吽一対ずつ、計4体の鬼瓦を配置。復興基金を活用し、鎌倉古写真を基に平成の復元より一回り大きく造られました。
2025年7月29日 いよいよ素屋根解体作業が始まり、10月末には約6年ぶりに正殿が全容を現す予定です。
所蔵 国営沖縄記念公園事務所
2025年7月、正殿を覆う素屋根の解体が進む中、内部では各階の足場が撤去され、正殿全体の姿が徐々に現れ始めました。(※素屋根内部は現在非公開)

2025年8月7日現在、素屋根内部の首里城正殿は外観が完成しマスコミ向けに公開されました。(※一般の方の立ち入りは現在できません)

2025年8月23日 素屋根解体が進み、正殿の様子がうっすらと見えるようになりました。

2025年8月23日 東のアザナから眺める正殿復元工事の様子。

2025年9月 首里城正殿正面の唐破風がうっすらと見えています!

2025年9月19日 首里城正殿の唐破風が見えて来ました!

2025年10月1日 正殿の象徴ともいえる唐破風がその姿を現しつつあります。堂々たる迫力の中に、気品ある美しさが調和し、まさに首里城正殿の威容を体現しています。

2025年7月には正殿外観が完成!2025年10月には素屋根解体が完了し優美な姿を現しています。
復興展示室
有料区域内の復興展示室では、火災後に残された獅子瓦をはじめ、正殿復元工事の解説パネルや装飾品の試作品を展示し、令和の首里城正殿復元の詳細をわかりやすく紹介しています。また、大龍柱や向拝柱(こうはいばしら)、そして令和の首里城に復刻された天然顔料「弁柄」の漆についても解説しています。
正殿の象徴ともいえる唐破風(からはふ)をはじめとした豊かな装飾は、琉球王国時代の高度な技術と卓越した美意識の結晶を感じさせます。
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二階御差床(うさすか)に設置される、高欄と一体になった阿吽一対の龍柱『御差床龍柱』の試作品

首里城御材木オキナワウラジロガシ 玉座上の「小屋丸太梁」には、長さ6.4m・重さ1.3〜1.7tのオキナワウラジロガシ2本を使用しています。

正殿2階の御差床上部に使われる梁「天井額木」の試作品もぐっと身近で観察できることに驚き!火炎宝珠や龍など、細かな彫刻が施されています。
正殿正面唐破風(からはふ)向拝柱(こうはいばしら)奥の彫刻物の試作品
向拝奥の彫刻は新たに発見された古写真をもとに分析され、「獅子」は平成復元時より約1.3倍に大きくなり、「牡丹に獅子・唐草」は牡丹が1つから3つに増え、獅子も一対追加されました。

令和の復元の漆は「久志間切弁柄(くしまぎりべんがら)」を使用し、正殿本来の深みのある赤を甦らせます。
世誇殿(よほこりでん)
世誇殿では、正殿装飾品の試作展示物をご覧いただけます。試作品は、本体の復元前に制作された貴重な物、見ごたえのある展示物が並びます。
タッチパネルを利用した首里城解説員による解説は、首里城の歩みや令和の復元で甦る正殿の解説などを行っています。

解説の様子 これまでの首里城の様子や復元後の正殿のイメージ図をタッチパネルを通してさまざまな角度からご覧いただけます。平成と令和、それぞれの復元の違いをぜひ体感してみてください。

礎盤(そばん) 正殿の4本の向拝柱を支える石の盤は、上下二段の構成になっており、下段には蓮弁文様(れんべんもんよう)が彫刻されています。(※展示物は試し彫り)

龍頭棟飾(りゅうとうむなかざり) 正殿の正面・大棟の両端に横たわる巨大な龍の棟飾 この石膏原型を基に造形を確認しながら製作がすすめられています。(展示物は大棟・唐破風1/5石膏模型)

龍頭棟飾(りゅうとうむなかざり) 正殿の正面・大棟の両端に横たわる巨大な龍の棟飾 数百枚にもおよぶ陶片を組み合わせて製作されます。(展示物は大棟・唐破風1/5石膏模型)
見学デッキ仮囲い
奉神門(ほうしんもん)から入ると、木材倉庫や素屋根などの復元工事エリアを囲むように、見学デッキの仮囲いが設置されています。そこには平成の復元を見せるグラフィックと共に、令和の首里城が復元されていく様子がパネル展示され、復興のあゆみを辿ることができます。「始まりの一本」と題したパネルは、首里城正殿建て方の始まりを物語っています。

正殿完成までの工程が分かる復元グラフィックは見ごたえ抜群!

2023年9月4日に建てられた1本目の柱は、御差床(うさすか)に据える奈良県産ヒノキ

2023年9月 白木の正殿に漆塗りが施される。24もの工程を重ねる漆塗作業の始まりは、黒漆から~首里城本来の「赤」、弁柄(べんがら)へと色の変化も見どころでした。

2024年9月 首里城復興基金を活用して県内で製作された約6万枚の赤瓦が正殿の屋根を彩っています。瓦にはボランティアの皆さんが焼失瓦を砕いた「シャモット」も使われています。

正殿屋根から眼光鋭く見下ろす龍頭棟飾(りゅうとうむなかざり)正殿屋根に2025年6月に設置

2025年8月23日 見学デッキから素屋根方面を眺めると屋根部分はすっかり取り外されているのが見える。

2025年8月29日には「龍頭棟飾」が新たに設置され人気のフォトスポットに!
首里城復興のテーマは「見せる復興」。これからも正殿復元工事の「今」をお伝えしてまいります。今だけの正殿の姿を、ぜひこの場でご覧いただき、復興の「今」を心に刻んでいただければ幸いです。
皆さまのご来園を心よりお待ちしております。