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首里城のみどころ「獅子瓦」~復興展示室とフランス館

 ハイサイ、グスーヨー、チューウガナビラ!
(ハイサイ、みなさん、ごきげんいかがですか!)
 首里城公園解説員、最長老ガイドの照喜名(てるきな)です。
 今日から首里城公園の特徴や旬の見どころなどをガイドの視点で紹介していきたいと思います。よろしくお願いします。

 
 さて、まず初めに紹介したいのは首里城正殿の獅子(しし)(がわら)のことです。2019年に焼失した正殿は、来年2026年秋の完成を目指し順調に再建が進んでいるところですが、5月22日三階屋根の龍頭棟飾(りゅうとうむなかざり)から斜めに下る降棟(くだりむね)の先に新たな獅子瓦が設置されました。ありし日のユニークで厳かなシーサーの顔が蘇ったわけです。この獅子瓦は正殿正面左右に二つ背面にも二つと合計4体が設置されることになります。

 6年前に焼けた正殿に載っていた獅子瓦は、一部が破損し有料区域内にある復興展示室というところで展示されていましたが、先方からの要望で今はフランスに貸出しています。フランスはそれを本国に持ち帰らず、今は大阪万博のフランス館に置かれています。現在、フランス館に行けばノートルダム寺院の人面像と並んで首里城の獅子瓦を見学することができます。
 「なぜ、フランスが?」と思う方は多いのではないでしょうか。
 それにはもちろん理由があります。
 首里城火災は2019年10月31日、ノートルダム寺院はその約半年前4月に火災に見舞われました。同じ年に両国を代表する文化的な遺産が火災にあったことで話題になったものです。
 今年、大阪で万国博覧会が開催されることになり、フランスはこの機会に首里城とノートルダム寺院の復元を祈念しこのようなコラボが実現することになりました。奇しくも新しい獅子瓦が完成したこのタイミングで古い獅子瓦も大阪で活躍する運びとなったわけです。
 首里城では新しい獅子瓦を、大阪万博では古い獅子瓦を見ることができるこの時期を利用して、両方を比較しその違いを楽しんでみてはいかがでしょうか。ただ、どちらも職人さんが丹念に作りこんでいますので、獅子瓦とはいえカワラ(・・・)ない(・・)のかもしれません。
 
              byおじいガイド:照喜名

(6月25日(水)追記) 6月9日(月)に素屋根見学エリアが封鎖されたことで、展示物の移動がありましたので、展示状況は残念ながら、カワりました。首里城の新しい獅子瓦は、展示等で公開されている写真や動画などでご覧ください。
 

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