公園だより
2013.07.14
サンダンカです。低い木に一面の花を咲かせて何ともいえない美しさ。特に朱色の花は青空に映え、沖縄らしい色なので私は大好きです。サンダンカは沖縄三大名花のひとつとされ、沖縄の人にとってはとても馴染みの深い花です。残る2つのデイゴ、オオゴチョウと比べ、台風や虫害にも強いため、実用性も高いです。特にコバノサンダンカ(写真の株)という種類は名前の通り葉が小さいので、台風で葉が傷みにくく、また、花付きが良い優等生です。周年花は見られますが、今の時期が花数多く、一番美しいです。
花色も朱色だけでなく、白、黄、桃、紅と多様です。サンダンカはもともと沖縄にあった植物ではなく、江戸時代中期に大陸からもたらされたそうです。原産は中国南部、インド、マレーシアなど。海外でも熱帯圏を中心に親しまれている花で、人との関わりも深いようです。サンダンカの学名、イクソラ(Ixora)はインドの神様、シヴァ神を意味します。インドではシヴァ神の御前でこの花を献じることから名付けられたようです。ちなみに、タイではお釈迦様に献じるそうです。国によってはちょっと特別な花なんですね。
午前中にサンダンカを眺めていたらシロオビアゲハが蜜を吸いにたくさんやってきました。花の上を飛び回る姿は、まるで炎の上を舞い踊っているかのようで幽玄な雰囲気がしました。
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