公園だより
2013.09.11
植物園ではクロヨナが花盛りです。一つ一つは小さな花ですが、枝いっぱいに咲かせるのでにぎやかになります。でも、ちょっと残念なのは葉っぱが大きすぎて花を隠してしまう所ではないでしょうか。
クロヨナは大きな木になりますが、野菜でおなじみのエンドウ豆やラッカセイと同じマメ科の植物です。花をよく見るとマメの仲間である事がよくわかります。(でも、マメは食べる事は出来ないみたいです)
クロヨナは北は日本の奄美大島から南はオーストラリアまで自生しています。海岸などに生え、種は海流に乗って分散されるため、こんなに幅広い地域に生える事が出来たのでしょう。もともとの自生地が海に近いため、塩分や強風に強く、台風の多い沖縄でもよく育つ優秀な緑化樹になります。
マメは食べる事は出来ないと先ほど言いましたが、マメから採れる油は蝋燭や石けん、薬になるそうです。また、樹皮からは繊維やタンニンが採れ、枝葉からは畑の肥料が作られます。今では殆ど使われる事もないでしょうが、人にとってとてもありがたい木なのです。
植物園ではあと10日間くらいは見頃です。人の暮らしを助けてくれるクロヨナに感謝しつつお花見してみては如何でしょうか。
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