海洋博公園の歴史
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海洋博公園は、1975年(昭和50年)に開催された沖縄国際海洋博覧会を記念して、1976年(昭和51年)に博覧会跡地に設置された国営公園です。
沖縄国際海洋博覧会について
【世界初の「海洋」がテーマ】
国際博覧会(万博)を開催するにはフランスのパリに本部を置くBIE(博覧会国際事務局)への申請と承認が必要です。沖縄国際海洋博覧会(海洋博)の開催された1970 年代当時、国際博覧会には一般博と特別博の2種類がありました。一般博として有名なのは1970年(昭和45)に大阪で開催された日本万国博覧会(通称:大阪万博)です。そして、テーマを特定の分野にしぼったものが特別博で、沖縄国際海洋博覧会は世界で初めての「海洋」がテーマとなった特別博となりました。
日本からは、政府と沖縄県、さらには民間からも出展がありました。
政府の出展は、海洋博のシンボルで半浮遊式海洋構造物「アクアポリス」やアジア・太平洋地域の海洋文化を紹介するパビリオン「海洋文化館」、人と海の生物との「出会いの場」として位置づけられ「水族館」と「いるかの国」で構成された「海洋生物園」、海洋博を訪れた人々に、涼感と爽やかさを贈る海浜公園(構成施設:「水の階段」「水のプロムナード」「エキスポビーチ(現・エメラルドビーチ)」「夕陽の広場」など)がありました。
沖縄県の出展館として、沖縄館が出展され民家の赤瓦屋根と、高倉をイメージした建物と、沖縄の歴史と文化を素材にし、四方を海に囲まれた島のなかで、海を愛し、海を信じ、海とともに生きてきた沖縄の人々の心を展示しました。民間からも、それぞれ海に関連するテーマの施設(8施設)が出展されました。
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海洋文化館
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アクアポリス
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水族館
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沖縄館
海外からはアメリカやイタリアなど6か国から、海と関連した自国の歴史や文化、科学技術を紹介するパビリオンが出展されました。その他、韓国やエジプトなど17か国と1自治領の出展で構成された国際1号館や、ブラジルやケニアなど7か国と1国際機関の出展で構成された国際2号館、イギリスやスペインなど3か国と2国際機関の出展で構成された国際3号館がありました。
海洋博公園について
跡地利用の決定
南北約4kmにわたる沖縄国際海洋博覧会の会場は、その開催以前から跡地利用のあり方が議論されてきました。
その中で、沖縄県は振興開発の拠点として活用できるよう、大きな期待を寄せていました。会場跡地は、海洋博を記念する公園として国が整備することが合意され、1975年(昭和50)の7月15日に公園の設置が閣議決定されました。
「沖縄エメラルドパーク」開園
沖縄国際海洋博覧会が閉幕して半年後の1976年(昭和51)8月1日、会場は国営公園としてオープンしました。
当時は「沖縄エメラルドパーク」と呼ばれていました。この時は仮オープンという扱いで、8月中は園内の施設は無料入館となっていました。8月8日には、公園開園式とオープニングレセプションが盛大に挙行され、9 月1日に正式に公園がオープンしました。
その後のアクアポリス
沖縄国際海洋博覧会のシンボルであるとともに、開催当時の科学的技術の粋を集めたアクアポリス。
閉幕後にも、海洋博の趣旨を末永く将来に継承するための学術・文化施設としての活用や、休息、見学、学習、催し物等、多様な余暇活動に対応できる施設として利用することになりました。海洋博公園のオープンにあわせ、アクアポリスも再オープンし、1985年度(昭和60)には約20 万人の入館者数を記録しました。その後、設備の老朽化や入館者数の減少により、1993年(平成5)10月31日に閉館しました。
その後、1997年(平成9)には外国の投資グループが資金を投じてのリニューアルを提案し、交渉を進めていました。計画では、アクアポリスを那覇新港の南側へ設置し、アジア各地の料理や芸能が楽しめる海上型観光テーマパークとして利用することになっていました。しかし、実現せず、2000年(平成12)に船舶の運営やスチールの取り扱いをおこなう外国の企業に売却され、同年10月23日、解体が予定される上海にむけて曳航されていきました。
その後の沖縄館
沖縄国際海洋博覧会閉幕後、県内では沖縄館の存続を求める声が多かったため、1976年(昭和51)8月に再オープンしました。
博物館的側面と観光施設的な側面を持つ施設として、多くの来館がありました。1980年度(昭和55)には再オープン後としては最高の231,401人の入館者数を記録しましたが、建物の老朽化が進んだことで、1996年(平成8)10月4日に休館しました。その後、建物は取り壊され、現在、跡地付近には噴水広場や総合案内所(ハイサイプラザ)が整備されています。
年表 1976 - 2019
1976年 | 08月07日 | 国営沖縄海洋博覧会記念公園(沖縄エメラルドパーク)一部開園 |
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08月08日 | 国営沖縄海洋博覧会記念公園(沖縄エメラルドパーク)開園式 | |
09月01日 | 国営沖縄海洋博覧会記念公園 正式公開 | |
1977年 | 01月07日 | オキちゃんスタジオ公開開始 |
05月01日 | エメラルドビーチ開き | |
07月19日 | 電気観覧車運行開始 | |
10月22日 | 入園者100万人達成 | |
1978年 | 04月28日 | 中央ゲート開門式 |
05月10日 | メキシコ大統領から日本国民へマナティー2頭の寄贈 | |
1979年 | 04月28日 | ちびっことりでオープン |
07月28日 | 第1回アクアポリス花火大会 | |
1980年 | 01月06日 | 第1回海洋博公園全国トリムマラソン大会 |
04月26日 | おきなわ郷土村・おもろ植物園オープン | |
07月17日 | ジンベエザメを初の飼育展示 | |
1981年 | 03月11日 | 入園者500万人達成 |
12月17日 | 管理温室の植物管理開始(ラン12,000鉢、熱帯花木982本) | |
1982年 | 06月26日 | 復帰10周年記念事業「フェスティバル沖縄’ 82」 |
12月07日 | 入園者700万人達成 | |
1983年 | 07月9日 | ビーチサイドスナック営業開始 |
1984年 | 08月26日 | オキゴンドウ命名式(ゴンちゃん、リュウちゃん) |
11月17日 | 水族館入館者500万人達成 | |
1985年 | 01月13日 | 入園者1,000万人達成 |
1986年 | 02月08日 | 熱帯ドリームセンターオープン |
1987年 | 03月25日 | 「国営沖縄海洋博覧会記念公園」から「国営沖縄記念公園」に改称 |
10月23日 | 第3回都市公園コンクール(管理部門)建築大臣賞受賞 | |
1988年 | 01月10日 | 入園者1,500万人達成 |
04月20日 | 熱帯ドリームセンター入館者100万人達成 | |
1989年 | 07月28日 | 日本の都市公園100選に選定 |
1990年 | 05月31日 | 熱帯ドリームセンター公共建築賞受賞 |
08月03日 | 入園者2,000万人達成 | |
10月6日 | 熱帯・亜熱帯都市緑化植物園オープン | |
10月12日 | 水族館入館者1,000万人達成 | |
1991年 | 04月26日 | 赤ちゃんマナティー愛称(ユメコ)発表、一般公開 |
1994年 | 07月03日 | 「海の大運動会」と「海遊び」イン・エメラルドビーチ開催 |
08月28日 | マナティー館・ウミガメ館オープン | |
1996年 | 01月26日 | 入園者3,000万人達成 |
1997年 | 06月24日 | メキシコ政府よりマナティー2頭が寄贈 |
12月26日 | マナティー命名式(オスの琉、メスのマヤ) | |
1998年 | 05月28日 | エメラルドビーチが「日本の水浴場55選」に選出(認定書交付式) |
2000年 | 10月23日 | アクアポリス曳航作業・式典 |
2001年 | 05月28日 | エメラルドビーチが「日本の水浴場88選」に選出(認定書交付式) |
2002年 | 05月29日 | 入園者4,000万人達成 |
08月31日 | 国営沖縄記念公園水族館閉館式 | |
11月01日 | 沖縄美ら海水族館オープン・開館記念式典 | |
2003年 | 02月28日 | 沖縄美ら海水族館入館者100万人達成 |
11月24日 | マナティー命名式(ユマ) | |
12月06日 | 沖縄美ら海水族館入館者300万人達成 | |
12月20日 | 海洋博公園総合案内所(ハイサイプラザ)オープン | |
2004年 | 05月02日 | ジンベエザメ命名式(ジンタ) |
10月24日 | 沖縄美ら海水族館入館者500万人達成 | |
2005年 | 03月1日 | フジ人工尾びれプロジェクト記念展示会 |
2006年 | 01月28日 | 第1回美ら海花まつり開催 |
02月20日 | 入園者5,000万人達成 | |
05月24日 | エメラルドビーチが「快水浴場百選」に選出(認定書交付式) | |
11月11日 | 沖縄美ら海水族館入館者1,000万人達成 | |
2007年 | 01月13日 | イルカスタジオ、海の保育園、旧水族館アーケード利用休止 |
2008年 | 02月01日 | ちびっことりでリニューアルオープン |
2009年 | 02月12日 | 入園者6,000万人達成 |
10月13日 | 国営沖縄記念公園(海洋博覧会地区、首里城地区)合計入園者数1億人達成 | |
2010年 | 04月29日 | イルカスタジオ、海の保育園、旧水族館アーケード利用休止 |
2011年 | 06月25日 | 海洋文化館映像ホールリニューアルオープン |
2012年 | 01月13日 | 入園者7,000万人達成 |
03月20日 | 総合休憩所(美ら海プラザ)オープン | |
09月12日 | タイマイの繁殖に初めて成功(ウミガメ3種の繁殖成功は国内初) | |
2013年 | 02月02日 | 夕陽の広場展望レストハウスオープン |
07月13日 | 「新造サバニ搬送プロジェクト」で糸満からサバニが到着 | |
10月11日 | 海洋文化館リニューアルオープン | |
2014年 | 08月04日 | 入園者8,000万人達成 |
2016年 | 02月22日 | 熱帯・亜熱帯都市緑化植物園の植物管理センターが臨時閉館 |
09月23日 | 入園者9,000万人達成 | |
2018年 | 10月03日 | 入園者1億人達成 |
2019年 | 03月22日 | 沖縄美ら海水族館 入館者数5,000万人達成 |