百人御物参(ももそおものまいり)

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「百人(ももそ)」とは、「たくさんの人」を表す言葉で、16~17世紀に成立した『おもろさうし』や古謡、琉歌、17世紀に編纂された辞典『混効験集(こんこうけんしゅう)』にも見ることができます。「御物参(おものまいり)」は、聞得大君(きこえおおぎみ)御殿(うどぅん)や首里殿内(しゅんどぅんち)等へ神女や役人達がお参りをする儀礼のことです。
この行事は、首里城においては正月と四月に行われていました。1713年に首里王府によって編纂された『琉球国由来記』に、祈願の内容や拝む場所について記録されています。正月には、国王の健康祈願や子孫繁栄、航海安全、五穀豊穣を祈願し、四月には、国王の健康祈願のほか、夏の穀物の成熟を祈願したといいます。前夜の戌の時(19~21時)には、神への祈願の言葉、「オタカベ」が唱えられていました。琉球王国を支えるため、多くの人々が祈りを捧げていたことが資料からもうかがえます。(久場 まゆみ)

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