沖縄の高倉

3つのタイプの倉 高倉・高床(たかゆか)倉・地倉

穀物(こくもつ)などを貯蔵(ちょぞう)する倉は高倉と、波照間島(はてるまじま)などでみられる高床倉、高床倉から変化した(ゆか)の低い地倉の3つのタイプがあります。
高倉は床の高さを1.5~2.0mと高く上げて通風(つうふう)をよくし、柱の上部に(ねずみ)返しの板をはめこむなど、湿気(しっき)やネズミなどから穀物(こくもつ)を守る工夫がなされています。柱は円形で4本、6本、9本など建物の大きさに(おう)じて多くなり、茅葺(かやぶき)または竹葺(たけぶき)寄棟(よせむね)の屋根となっています。(かべ)は竹の網代(あじろ)(チニブ壁)で外側に45°~60°の傾斜(けいしゃ)がついているのが特徴(とくちょう)です。

ここに展示(てんじ)されている高倉は現存(げんそん)する名護(なご)市字我部祖河(がぶそか)の九本柱の高倉と、六本柱の高倉は大宜味村(おおぎみそん)字喜如嘉(きじょか)にあったものをモデルとしており、与論(よろん)(じま)以南に分布する沖縄式高倉です。高床倉は、かつて波照間島(はてるまじま)にあったものをモデルにしており、中柱構造(こうぞう)(かべ)傾斜(けいしゃ)がなく住居(じゅうきょ)に近い外観をしています。