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  1. 【NR】グライダーのモデルとなったハネフクベ(別名ヒョウタンカズラ)日本初結実!

【NR】グライダーのモデルとなったハネフクベ(別名ヒョウタンカズラ)日本初結実!

2022.11.08 熱帯ドリームセンター

 海洋博公園 熱帯ドリームセンターでは、平成15年(2003年)に植栽した雄株と令和元年(2019年)に植栽した雌株の開花状況から令和4年8月に人工受粉を試みた結果、ハネフクベ(別名ヒョウタンカズラ)の日本初結実に成功しました。
 ハネフクベは翼がついた種子がグライダーのモデルになったことで有名な植物です。大型のつる植物で、大木などに巻き付き高い位置で開花し結実します。そのため、開花可能な高さを有し、雌雄株そろって植栽している施設が少ないため、国内では結実に成功した事例がありませんでした。
 熟した果実の中には翼がついた種子が数百個あるとされています。高い位置で割れた果実から滑空していくその姿は、グライダーの形そのものです。
 今後、種子が空中滑空する様子を見ることができるかもしれません。現在、ハネフクベの果実は直径20cm前後になっています。ぜひこの機会にご覧ください。

[ポイント]
 ・東南アジア等の熱帯雨林の密集した木の中で広い範囲に種子を飛ばすため、高い位置で
  開花させる必要がある。
 ・沖縄は熱帯雨林に近い温暖な環境にあり、また、熱帯ドリームセンターでは高い屋根のある温室を有しているため、
  開花させるには好条件である。
 ・令和元年(2019年)に、結実に向けた取り組みとして雌株を植栽し、雌花が初開花した令和4年8月、雌花10個に人工
  受粉を行った結果、1個結実した。
 ・熱帯ドリームセンター 果樹温室で植栽しています。見頃は令和4年11月下旬まで
【ハネフクベ(ヒョウタンカズラ)】 《科名》ウリ科  《学名》Alsomitra macrocarpa<
ハネフクベは、インドネシアやマレーシアが原産で雌雄異株のツル性植物です。原産地では他の木に絡みつき30mの高さまで這い上ります。生息範囲を広げるため、種子に翼をつけ、高い位置から種子を空中に放つことで遠くまで飛ばすという進化を遂げました。翼は世界最大といわれており、航空力学的にも優れた構造をしていることが分かっています。
 
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