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ブーゲンビレア
ブーゲンビレアとは
南米原産のオシロイバナ科の低木、あるいはツル性植物で同属は18種の原種が知られています。1760年代にフランスの植物学者フィリベルト・コマーソンによってブラジルのリオデジャネイロで最初に発見されました。ブーゲンビレアの名前は彼の友人である船員のルイス・デ・ブーゲンビルに由来します。
現在栽培されている多くの品種は3つの原種、グラブラ(B.glabra Choisy)、スペクタビリス(B.spectabilis Willd.)、ペルウィアナ(B.peruviana Humb.et Bonql)やグラブラとペルウィアナの雑種バッティアナ(B.×buttiana)などの交雑種や枝変わりが起源とされます。日本での栽培可能地域 日本で栽培できる範囲は意外に広く、沖縄で在来種といわれているサンデリアナ種は伊豆半島の南端まで露地栽培が可能です。ただし沿岸部で霜の降りない地域に限られます。
日本での栽培可能地域
日本で栽培できる範囲は意外に広く、沖縄で在来種といわれているサンデリアナ種は伊豆半島の南端まで露地栽培が可能です。ただし沿岸部で霜の降りない地域に限られます。
花の特徴
ブーゲンビレアの花びらのように見えるのは苞(ほう)で葉が変化したものです。一重咲きの場合、3枚の苞が一組になっており、1枚の苞に花は一つで苞中央部の脈上に長さ1~2cm程度の細長い筒状の萼があります。萼(がく)の内部には雌しべが1本、雄しべが8本あります。
苞は形や大きさがさまざまで、形はサンデリアナ種のように先が鋭角に尖っているもの、楕円形のもの、縁が内側に向けてカールしているもの、苞の色は白、ピンク、赤、紫、黄色、オレンジ色、白い苞に赤い脈が入るもの、白に紫のぼかしがはいるもの、白にピンクのグラデーションがかかるものなど実に変化に富んでいます。
花芽は葉柄の付根にある芽(定芽)の上につきます。
この写真のように花梗の先はふくらんでいます。ここから苞が展開します。高温や長日などの花芽の形成に適さない条件では花にならず棘となって残ります。
ブーゲンビレアの品種
グラブラ系品種(B.glabra)
サンデリアナ(B.'Sanderiana')
グラブラB.glabraはブラジル原産で細い徒長枝を多く出し比較的小さい苞を多数つけます。ここに紹介する品種はグラブラが起源となったものといわれています。
グラブラ系品種の代表的なもので沖縄で在来種と呼ばれているもの。耐寒性があり本州でも霜が降りない沿岸部であれば伊豆半島南端まで生育します。苞は先が尖り、開き気味、葉に光沢があります。
バッティアナ系品種(B.xbuttiana)
ミセス・バット'Mrs.Butt'
バッティアナ(B.×buttiana)は原種のグラブラ(B.glabra)とペルウィアナ(B.peruviana)が交雑したといわれる 'ミセス・バット'Mrs.Buttを指し、この種類の枝変わりから八重咲きや赤、黄色、オレンジ色など多くの品種が生まれています。
多くの種類の母体となった。苞は濃い赤色でややねじれたようにつく花梗も赤みを帯びる。
八重咲き
ブライダル・ブーケ
ブーゲンビレアの八重咲き品種は一重咲きに比べて苞(ほう)は小さいですが、数多くまとまって付くため豪華に見えます。一重咲きの場合は一枚の苞に花が一つですが、八重咲きの場合、品種や株の状態によって苞の数は異なりますが、写真では小さくて目立たない花一つに苞が18枚近くついています。
白で先端にうっすらと紅色が入る。
その他
キャンドル
ブーゲンビレアはどんどん枝を伸ばし放置しておくと手がつけられなくなるイメージが強いが、なかにはあまり枝が伸びず立ち性でコンパクトにまとまるタイプや、立ち性でも分枝が多く苞が上向きになるタイプ、乾燥に耐えるため葉が小さくなったタイプもあります。
立ち性で分枝も多い、枝の先端にまとまって咲くが葉に隠れる。
斑入り葉
ブーゲンビレアの斑(ふ)入り葉の種類は多く、斑(ふ)の入り方から一般的には葉の縁に(ふ)が入る「外斑(そとふ)」、内側から入る「内斑(うちふ)」、無数の斑点状に入る「砂子斑(すなごふ)」などと呼ばれています。
これらは花の咲かない時期でも、葉の美しさを楽しむことが出来ます。
外斑
赤、白色 グラブラ系
外斑
白色 バッティアナ系
外斑
黄色 バッティアナ系
外斑
グラブラ系
モザイク斑
白色 ペルウィアナ系
内斑
メリー・パーマー' ティンマ
砂子斑
黄色 バッティアナ系
砂子斑
グラブラ系
ブーゲンビレアの育て方
ブーゲンビレアは生育旺盛で病気や害虫の被害も比較的少なく、庭木の場合潅水や施肥をせずとも枯れることがないくらい育てやすい植物です。
その一方で成長するがままに放置しておくと四方に枝を伸ばし手がつけられなくなります。さらに鋭い棘もあることから強剪定するにも大仕事になります。そこで美しい花をより多く咲かせるためには日々の管理作業が重要になります。
性質
長日期の夏でも花芽がつくことがありますが短日期の春秋の方が花芽の形成はより促されます。このような植物を相対性短日植物と呼びハイビスカスもこのような性質を持ちます。花芽の形成に適した気温は昼間25~20℃、夜間13~10℃といわれており、沖縄では秋~春が開花時期となります。ただし、乾燥などにより茎葉の成長が抑えられた場合、夏でも花芽が形成されます。
置き場所
日当たりの良い場所を好みます。日陰におくと花つきが悪くなります。 庭木の場合午前中の光が当る場所を選んで植えます。
水やり
樹の状態にもよりますが夏場成長期には水を控え、植替え後や開花時期にはたっぷり与えます。 開花時期に乾燥させると花落ちの原因となります。
肥料
鉢植えの場合は植替え時、開花時期、花が終わり剪定した後にリン酸分の高い肥料を与えます。開花時期に葉色が薄くなるのを防ぐため化成肥料を与えるとよいとも言われています。庭木の場合、特に必要ありません。
剪定
徒長した枝は分枝した部分から葉を5枚程度残して取り除きます。その後、出てきた枝の先を徒長枝と同じように摘み取り、さらに枝葉を出させます。開花後は花がついていた枝を取り除きます。
植替え
3年に1回程度といわれますが鉢が根詰りしたら植え替えます。根鉢を3分の1落して少し大きめの鉢に植替えます。植替え用土は水はけの良い土であれば特に選びません。