敷地(しきち)家屋(かおく)制限令(せいげんれい)・農民の家

  1. 敷地(しきち)家屋(かおく)制限令(せいげんれい)・農民の家
1534年に来航(らいこう)した明の冊封使(さくほうし)記録(きろく)では、「王宮、寺院は申しぶんないが、民家は瓦葺(かわらぶ)きはわずか2、3(けん)で、他は土階茅茨(どかいぼうし)質素(しっそ)な建物のたとえ)にして、風にも()えがたい建物」との記載(きさい)があります。(冊封使(さくほうし)=中国の皇帝(こうてい)が王位を(さず)けるために派遣(はけん)する使節)
琉球(りゅうきゅう)王国時代、階層(かいそう)による敷地(しきち)・家屋の制限(せいげん)がありました。1691年に定められた瓦葺(かわらぶ)禁止令(きんしれい)では、屋根の瓦葺(かわらぶ)き((あか)(かわら)本瓦葺(ほんかわらぶき))は首里の貴族(きぞく)士族(しぞく)のみに(ゆる)されており、それは明治の廃藩(はいはん)置県(ちけん)まで続きました。1737年には検地(けんち)が行われ、身分による屋敷(やしき)の大きさと建物の(たたみ)数などが制限(せいげん)されました。

伐採(ばっさい)、売買の禁止(きんし)保護(ほご)樹木(じゅもく)) スギ、コウヨウザン(広葉(こうよう)(すぎ))、モッコク【イーク】、カシ、イスノキ【ユス】、イヌマキ【チャーギ】、イジュ、クスノキ((くすのき))、センダン

商売を禁止(きんし)された禁止木(きんしぼく)御法度木(ごはっとぼく)) カシ、スギ、コウヨウザン(広葉杉(こうようすぎ))、ヒノキ、モミ、クスノキ((くすのき))、ザボン、イジュ丸太木、モッコク【イーク】丸太材、3(すん)9分以下の角材、楊梅皮(ようばいひ)(ヤマモモの樹皮(じゅひ))、カラケ皮、3年内の真竹、カラスザンショウ【アンギ】、ハマセンダン(山黒木)、クワ、ハゼノキ((はぜ))、クスノハカエデ【マモク】、センダン

写真は昭和初期の首里の写真ですが、ほとんどの民家は茅葺(かやぶき)屋根です。