今回は、京の内を紹介します。
写真は、京の内展望台からの眺めです。(雲が多いですが、晴れているともっと綺麗ですよ。)
首里城の南側に位置しており、穏やかな丘陵地が広がる大陸的な風景を望めます。
那覇の町や水平線上の慶良間諸島が望める西のアザナ展望台とは対象的です。
大陸的な風景の眺めに関して、琉球王国時代の雑学がありますので紹介します。
首里城の南には、王家の別邸「識名園」がありますが、勧耕台と呼ばれる展望台からは、
海が見えず大陸的な風景が広がっています。
これは、外国からの使節に琉球をより大きな国に見せるためと言われています。
写真は、京の内の様子です。
首里城発祥の地とも言われ、往時は鬱蒼とした森になっていました。
神女の最高位である聞得大君(きこえおおきみ)や大アムシラレといった神女などにより、
様々な祭祀が執り行われ、城内最大の信仰儀式の場でした。
京の内の片隅に、洞窟があります。
確証はありませんが、この洞窟にまつわる話を紹介します。
琉球を最初に統一した尚巴志王統(第一尚氏)は、首里城でのクーデターにより滅亡します。
そのクーデターの際に、王妃と乳母は、世子を守ろうと城内の真玉森に逃げ隠れたが、
見つかり、王妃、世子とも殺され、首里城の崖下に投げ捨てられた。と伝えられています。
王妃たちが逃げ隠れた真玉森が、この洞窟ではないかと言われています。
また、洞窟の城壁外側には、クンダグスクという遺跡があり、
第一尚氏最後の世子を葬った場所とも伝えられています。
京の内には、このような悲しい言い伝えもあり、神秘的な雰囲気が漂っています。
首里城ご来園の際には、ぜひ京の内もご見学くださいね。
なお、洞窟内部とクンダグスクは立入禁止となっています。
Shiki