ホーム > 首里城復興へのあゆみ > 復興の軌跡
正殿の屋根に葺かれる赤瓦は、多くの方からいただいた寄附金を活用し、沖縄県産の材料で作られました。材料の中には、ボランティアの皆さんに製作いただいた『シャモット(焼失した正殿の瓦を砕いたもの)』も含まれています。約6万枚の赤瓦が、正殿の屋根を彩っていきます。
多くの方からの寄附金を基に沖縄県が制作した「懸魚」の彫刻が完成しました。棟木の先端を隠すための装飾で、正殿正面の唐破風と、上層北・南側の入母屋破風に設置されます。今回の復元では、福井県の彫刻師が約3ヵ月かけて制作しました。
建方工事の開始から約9ヵ月、ついに屋根廻りの組立が終わり正殿の形が見えてきました。宮大工の技術が結集した軒先の美しさが見どころです。今後は瓦葺きや漆塗装の作業が始まり、白い正殿が少しずつ色付いていく様子が見られます。
上棟のタイミングに合わせて、「白木のまま」の正殿を間近で見学できる記念イベントを開催しました。下之御庭で開催した瓦関係の体験イベントも合わせて、約6,500人の方に楽しんでいただきました。
正殿の顔ともいえる「唐破風」の部材が取り付けられました。この美しい曲線は、宮大工が何度も原寸図を描き直して再現しています。
復元工事が進む中、人気の宮大工体験を始め、ベンチ仕上体験・弁柄塗り体験のイベントを実施しました。弁柄塗り体験では再建に使われた木材の端材を活用し、復興に想いを寄せながら楽しんでいただきました。
屋根を支える部材の一つ「垂木」ですが、正殿の上層屋根は「扇垂木(おうぎだるき)」と呼ばれる技法が使われています。一本一本異なる角度に加工し据え付ける必要があるため難しく手間のかかる技法ですが、美しい広がりを感じることができます。
© Shurijo Castle Park All Rights Reserved.