こんにちは
KENです。
天候があまり安定しない日が続いていますが、いかがおすごしでしょうか?
ただ今、首里城公園では4月5日より首里城公園企画展「守れ!琉球の宝」を
開催しております。
現在はその第1期「琉球関係文化財の収集編」と題しまして近年収集しました
琉球関係の文化財の一部をお披露目しておりますが、今回このブログでは
展示品のひとつを紹介したいと思います。
黒漆山水楼閣人物螺鈿八角食籠(台盆付)
〈くろうるし さんすいろうかくじんぶつ らでんはっかくじきろう(だいぼんつき)〉
ちょっと言いにくいかもしれませんね?(^^;)
写真ですとわかりにくいですが、直接見ていただくとガラス越しでも螺鈿の輝きと
黒漆の色が独特の重厚感と気品を漂わせているのがわかります。
このように、食籠(じきろう)という重箱みたいなものが完全にそろっていて、それを
置く台盆も残っているというものは過去に例はなく、現在確認されているだけでも
世界にこの1つしかありません!!
この機会にぜひ見ていただきたいですっ!!!
また、この食籠と台盆がセットであったことや、琉球王国ではこのようなものが
伝統的に作られていたことは、明治22年発行の『琉球漆器考』という本からもわかるんです。
『琉球漆器考』に見られる類似の八角食籠《寛延元(1748)年製》
『琉球漆器考』とは石沢兵吾という人が、琉球王国時代に漆関係の管理をしていた
貝摺奉行所という役所から引き継いだ漆器の図案や仕様帳などを整理・編集・発行
したものです。
上の写真はその中にでてくる寛延元(1748)年製の食籠です。セットになっています
でしょう?
このように、記録では確認はされていたのですが、セットになった実物はこれまで見
つかっておりませんでした。
しかし、今回、記録の通りセットになったものが見つかり、公開することになりました。
記録の絵と上の展示物は似ていますよね?。
このような貴重な史料を第1期では15点展示しており、ゴールデンウィーク期間中も
展示しております。
ぜひご来館いただき、直接目に触れていただいて、貴重な琉球文化を感じていただけ
たらと思います。
KEN